ちゅーねん漂流記

自分らしく生きようともがいているある中年のブログ

南米のデカさを思い知ったバス移動

 

ドミトリーで5時前に起床。

 

顔だけ洗い、寝静まって真っ暗な宿を後にする。

 

 

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暗い。そして寒い

 

 

暗闇のなかトコトコ歩くこと45分(長いんです)、バスターミナルに到着。

 

本当にバスは来るのだろうか。

 

不安なまま待つこと15分…きた!

 

Margaバス

念のため聞いてみる。

 

「El  Carafate?」

「Si(イエス)」

 

よっしゃ!! 

チケットを見せて乗り込もうとすると、まじまじとチケットを見たおっさんが一言。

「No」

 

はあ???

 

 

唖然としていると、そのままチケット売り場まで連れていかれた。

 

売り場のお姉さんは私のチケットを見て何かを察したらしく、パソコンをカタカタと操作し始めた。

 

「座席は何番にする?」

「パスポート見せて」などと言われる。

 

もしかしてチケット再発行ですか?

…昨日やっとけやコラ!!

 

 

バスはガラガラ。

 

始発から終点まで乗っていく客はわずかなようだ。

そしてカラファテに向け、18時間遅れのバスは颯爽と走り出すのであった。

 

しかし長かった、バリローチェ滞在。

2泊の予定が4泊である。

地図かけちゃうよ。

 

 

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朝のアンデス

 

 

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たまにみる民家 

 

 

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 たまにみる巨大な岩の山

 

 

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あとはだいたいこんな感じの荒野が続く 

 

 

午後2時、ようやく昼飯休憩らしくガソリンスタンド兼売店へ到着。

 

売店で売っているものとすれば当然味気なさそうなパンである。
う~む…


皆それを買っていたがおっちゃんはどうにも食指が動かない。
で、決めた昼飯がこれ。

 

 

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東南アジアだと安食堂とかあってぶっかけライスとか麺とか食えるんだろーなー


いいんです、ここは南米。

アジアの文化なんか1mmもありません。


パン食わなきゃポテチです。二択です。


さて、全然足りないからナッツでも食うか…

 

 

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二日前に買ったは良いが塩気がまったくなく食いきれず残してあったナッツ

 


そしてバスはひたすら荒野を走る。


走りだしてから13時間、とあるバス停でバスを乗り換えるよう指示される。

すると乗り換えたバスが目的地と全然違う方向に走っているではないか。

(「maps.me」というアプリを使用して現在地を把握。オフラインでも機能する優れものなのだ!)

 

 

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目的地は旗が立っているところ。青い線はナビの推奨ルート

そして矢印は現在地および自分が向かっている方向である 

 

 

おいおい! そっちじゃないよ!


あれ、俺もしかして乗り換えのバス間違えた??


いやでも俺の荷物積んでたしなぁ。


さっきまで一緒だった乗客もいるし。

 

かなり動揺し、マップスミーを見ながらどういうことか考えてみる。


こ、これは...まさか?


さらにアプリを凝視して確認する。


…間違いない、大外ルートだ!!

 

 

グルーーーーっと回って行くつもりなのだ。


そういえばネットの体験談で見たぞ。


「道が凍結しているらしく、バスは遠回りして30時間かけてカラファテへ。大変な目にあいました」


…それか!!

 

 

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 旗からどんどん離れていく。到着時間が延びているのがお分かりだろうか。

(ちなみにアプリは夜間モードになってます)

 

 

「明後日の方向」とはまさにこのこと。


これは東京から木更津に行こうとして外房から回り込んで行くようなものだ。

もはや迂回とかいうレベルではない。

 

25時間じゃ絶対つかねー💦

 

しばらくすると晩メシ(パサパサのパンとビスケット)が配られる。

 

 ちなみにトイレは備え付けの為、途中で休憩などはない。


タバコは乗客の乗り降りのタイミングで勝手に外に出て吸うのだ。

主体性が命。

(たまに怒られます)

 

 

…おお!
そして遂に外回りルートが!!

 

 

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大西洋が見れそうだ

 

 

 更にバスに乗り続けて出発してから25時間、本来の到着時間にどこにいるかと言うと

 

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また変な方向に向かっています

 

 

今度はどこ向かってんのよアンタ。


そっちじゃない!

 


更に2時間後

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遠回りしたうえにまた離れてってるし!

 

 

このバスはなんだ、南アルゼンチン周遊ツアーか何かか?


いらねーんだよそういうの!


お前んとこのストライキのせいで余計な時間食っちまってこっちは早く着きたいんだよっ!

 

アタマもボッーとしてきたが空腹なので朝飯。

 

朝食休憩も配給もなく味のないナッツを食う。

気分はリスである。

 

そしてようやくカラファテに向かう感じになってきたところでいきなりバスがエンスト。

 

おーい!!

 

 

助けを呼んでいるはず。まさか母ちゃんと晩飯の話とかしてないよな?

 

 

1時間後、代わりのバスがきて荷物と乗客が移りようやく再出発し、結局カラファテに着いたのは午後2時半。

 

人生最長の32時間のバス移動でした。

 

…それ、日本からチリに行ける時間だぞ。

 

 

【結論】 バスマニアにはたまらないでしょう。
ノーマルな方、時間が限られている人や痔の人は飛行機を選択した方が賢明です。

 

 今回の移動はこちら

 

 

ようやく宿にチェックイン。

 

ついでに明日のツアーを申し込む。


1万5千円と高額だが、これは行っとかねばならぬツアー。

 

この為に苦労してカラファテに来たのだ。

 


そして部屋で明日の準備をしようとしたところ、サンティアゴで買った防寒用ジャンパーをどこかの宿に置いてきたことに気づいたのであった。

 

買った意味ねー