ちゅーねん漂流記

自分らしく生きようともがいているある中年のブログ

天真爛漫なアントニオ君(仮)を殴りたい

 

この旅では何か足りていないのではないだろうか…

プカルパに向かうのはそんな思いからだ。

 

実はパラグアイで会った日本人のDさんが「良い経験になりますよ」と言っていた、ある移動がある。

それはプカルパからイキトスへの船旅。

 

4、5日間かけて移動するらしく、なんでもかなりローカル色が強くて衛生面含めてグチャグチャだとのこと。

 

その時は「ふーん」くらいの気持ちで聞いていたのだが、ここにきて行ってみる気がした。

この先、絶対に行く気になれないと思うし。

 

 

まずはプカルパへの移動である。

 

所要20時間、雨季にはかなり遅れることもあるようだがさてどうなるか。

 

 

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バスターミナル内

 

 

バスはほぼ定刻に発車。

 

ダラダラとリマ市内を抜け、ダラダラとプカルパを目指す。

 

俺の隣には黒人の血が濃そうなぽっちゃりした青年(仮にアントニオ君)。

携帯をいじったりゲーム機をいじったり独り言を言ったりと基本的に落ち着きがないヤツだ。

 

いつまで経ってもダラダラと走るこのバスだが、とにかく右に左によく揺れる。

 

それもそのはず、このルートはアンデス超えをしてプカルパに向かっているのである。いろは坂を延々と登っている感じ。

 

そして運転手がビニールを乗客に手渡していく。

…むむむ、どこかで見た光景。

 

手元の携帯を見てみると

 

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おお、標高4861メートル!

今までの最高地点だ。

 

一気に標高上げてこれだけ揺れりゃ、気分悪くなるのも当然だわ。

 

ただ、数人がトイレに駆け込むことはあったが、ペンギンツアーで見た阿鼻叫喚の光景にはならなかったのは良かった。

 

隣のアントニオ君も問題ないようで、豆などを食ってゲームを楽しんでいる。

ついには携帯の充電が無くなり、俺の充電器を貸してやったらメチャクチャ喜んでいた。

「豆食うか?」みたいなお裾分けも。

いらねー

 

 

そして真夜中。

とにかくこのバスは暑い。

今までエアコンが効きすぎて寒いことはあったが、これだけ暑いのは珍しい。

なんとか眠りについて心地よく夢などを見始めた頃、俺の肩をトントン叩く輩が。

 

目を開けると、隣のアントニオ君(窓際)が口を押さえて必死に俺(通路側)に席をどくよう懇願している。

もしくはビニールをよこせというようなそぶりも。

 

そんなもんねーよ!

 

俺も一瞬パニックになり、慌てて席を空ける。

 

 

アントニオ君はギリギリセーフだったらしく、フーフー言いながら席に戻ってきた。

 …子供かお前は?

 

なんとかまた眠りかけた時、再度アントニオ君が口を押さえてトイレを要求。

眠れねー(´;ω;`)

 

隣のアントニオ君が気になり、半分寝て半分起きたままバスはプカルパのターミナルへ。

そしていろいろドタバタした結果、腕時計を紛失。

 

暑かったので外しており、立ったり座ったりでどこかに飛んでいったようです。

降りる時に少し探してみたが見つからず。

 

まあいい、初日に無くしかけた時計でもある。

ペルーへのプレゼントだ。

 

 

 

プカルパという町、とにかく暑い!

 

熱帯感100%で睡眠不足の体には特に刺激的だ。

これぞイメージしていた南米!

 

 

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謎の像

 

 

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宿まで送ってくれた3輪タクシーの運ちゃん

 

 

宿にチェックインし、そのままベッドにぶっ倒れたかったがそうもいかない。

いつ出るかわからないイキトス行きの船のチケットを入手しに行かねば。

 

歩いて向かおうとしたところ、宿のおばちゃんが「アホか、3輪タクシーで行け」と言う。

このおばちゃんなかなかに親切で、3輪タクシーを止め、チケット購入場所を運転手に伝えてくれたうえに値段交渉までしてくれた。

 

 

そして港らしきところへ。

 

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 船はあるけどここ港?

 

 

周りを散策するが、チケット売り場はおろか事務所らしきところもない。

うーむ…

 

上半身裸の作業員らしき人に聞いてみる。

「船に行け」

 

ぐっちゃぐちゃの道を通り船に向かうが観光客らしき人間なぞどこにもいない。

いるのは上半身裸で汗だくになって荷物を運びこんでいる「ザ・労働者」だけである。

木の桟橋を通り甲板に勝手に乗り込み、今度は船内の作業員に聞く。

 

この人は親切にも中にいる乗組員らしき人(こいつも上半身裸)のところまで連れて行ってくれた。

 

「明日の午後5時出航だ」

 

「切符は?」

 

「明日の5時に来い」

 

なるほど、事前購入型ではないんですね。

まあ、運が良くて週2便という船で明日出航というのはめちゃくちゃラッキー。

 

そうと分かれば準備開始だ。

まずはハンモック。

 

気絶しそうな暑さのなか、ハンモック屋を探し当て購入(千円)。

そして食い物を入れる器とスプーン、短パンである。

 

 

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川っぺりの市場。川魚がわんさか

 

 

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プカルパ

 

 

まああとは明日の出発直前に水を買えば大丈夫だろう。

 

 

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夜の中央公園

 

 

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 飯屋

 

 

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メシ

 

 

さて、聞いたところによると明日の乗船から戦いは始まっているとのこと。

 

ハンモックの設置場所が争奪戦になるらしい。

 

いつも時間ギリギリの俺だが、明日は早めに行き一等地をゲットしてみようではないか。

 

 

船ではWi-Fiが全く期待できないので当面ブログの更新はないと思います。