エクアドルの後はコロンビアへ。
元々はそう考えていたが(厳密に言うとヘンリー号の後にコロンビア入りする算段だったのでちょっと不正確だが)、ちょっと考えを改めることにした。
コロンビアはとにかくたいした見どころがない。
そしてデカくて移動が大変。
それでも「人が良くて親日」、そして南米縦断達成の為ということでつい2、3日前までは行くつもりであったのだが、キトのホテルで仲良くなった人の苦労を見てやめることを決定。
この人、キトからコロンビアの首都ボゴタ行きのバスを予約しました。
私より数日早い出発だ。
30時間かかるなかなかの長時間移動である。
そして出発日、バス会社から12時間遅れ(これも確定ではない)のメールを受け取ってキャンセルやらなんやらで相当苦労しているのを目の当たりにした。
(結局この人は飛行機移動に変更していた)
いろいろとネットで調べるとどうもこれくらい遅れるのはしょっちゅうあるらしい。
…そこまでして行く必要あるか?
ガラパゴスですっかり腑抜けになってしまった私はバスをあっさり断念。
そしてどうせ飛行機に乗るならコロンビアなどではなく中米だ!
ということでパナマ行きの航空券を購入したのだ。
前置きがとてーも長くなったが、つまり今日はキトからパナマの首都パナマシティへの移動日なのである。
お世話になった宿ともお別れ。すげー居心地よかった
宿の韓国人オーナー。
観光のアドバイスだけでなく、郵便局まで車で送ってくれて通訳してくれたりとメチャクチャ世話になりました
まずは市内の路線バス(専用道路を走る優れもの)に乗り空港行きのバスが出てるターミナルまで。
思ってたバスターミナルに止まらず多少まごついたものの、なんとかバスを3台乗りついで空港へ。
キト国際空港。こじんまりしたもんです
キトからパナマシティまでは直行便で行けば4時間半ほど。
ただ私のこの飛行機移動、実は大変な落とし穴がある。
ケチって安い航空券を買った為、結局コロンビアはボゴタの空港で9時間ものトランジットをさせられる、大変よろしくない便なのである。
この距離で合計14時間…
飛行機はまずはコロンビアのボゴタ空港へ到着。
なかなかデカくて清潔だ。
免税品店もたくさんある。
ではまず喫煙所探しだ。
…こっちにはない
広い空港を反対側まで歩いて探してみる。
…ない
しつこく端から端まで歩いてくまなく探す。
まるでない。
2人ほど職員に聞いてみるが、やはり無いとの回答。
マジですかぁ。
機内にいるわけでもないのに9時間禁煙…
もはや寝るしかない。
小腹が空いたので売店に行ってポテチとコーラを買おうとすると、「コーラ2本とそのポテチで7ドルだ」とのこと。
「コーラ1本でいいので、それだといくら?」と聞くとやはり「7ドルだ」と。
なんじゃそりゃ?
別に飲みたくはなかったが貧乏性が顔を出しコーラ2本を購入。
はじめてこんな買い方した
バリバリ、グビグビとジャンクフードで腹を満たして寝ることにする。
この空港もかなり冷えるので、がらーんとした空港のベンチの上にパーカーを着たままアマゾンで買った激安寝袋に潜り込み就寝。
この空港で野宿
そして無駄に長いトランジットを乗り切り、ようやくパナマシティ行きの飛行機に搭乗。
乗ったらあっちゅーまに着きました。
機内では税関申告用紙の書き方をきっかけになぜかコロンビア人のおばちゃんと妙に仲良くなり、別れを惜しみつつ出国審査へ。
どうでも良いけど、おばちゃんはパナマでトランジットした後、カナダにいる姉妹のところへ行くのだとか。
パナマ国際空港。結構こじんまり
外に出ると
暑い!
ものすごく暑い!
ガラパゴスより暑い!
キトやボゴタという涼しい山岳都市から来たので余計にこたえる。
プカルパに続いて気絶しそうです。
敷地外より。もの凄くタバコを我慢したうえにここまで来ないと吸えない
そして敷地外のすごく分かりずらいバス亭まで行くが、どのバスに乗っていいか皆目わからない。
と、そこにいた白人のお姉さん(スペイン語もペラペラ)が地元民に聞いておっちゃんが乗るべきバスを指示してくれた。
いやー、ホント助かりました!
空港からバスで30分ほどかっ飛ばすとこんな光景に
そして睡眠不足と暑さでヘロヘロの状態で宿に到着。
ここ。目の前にバス停があるというのが素晴らしい!
何はともあれ運河である。
その為にパナマに来たのだから。
宿の主人に聞いたところ、Alblookと言うバスターミナルに行けば運河行きのバスが出ているとのことなので目の前のバス停からAlblookへ。
Alblook。酷暑でもツリーと雪だるま
初めて見たトイレの自動改札
腹がかなり減っていたのでメシ屋を探す。
ここにはフードコートがあるのだが、アメリカンなジャンクフード満載だ。
ケンタッキーとかもありましたよー
しかも意外と値が張る。
エクアドルのスープ、ジュース付きの美味くて安い定食と比べるとコスパが圧倒的に悪い。
結局食べたのはこれ。ケチャップ付けりゃいいってもんじゃねー
だけど不味かったのでもらったやつ全部使いました。それでも半分近く残した
食事を終えてバスを待っていると南国らしくスコール。
一気にドシャ降りになります
そしてバスに乗り運河観光の目的地ミラフローレスへ。
向こうの船が奥へと進んでいき水量を変化させます
逆っ側には船が待機
説明によると、この船は日本へ液化天然ガスを運んでいるのだという。
水量を調整し終わると、2台の車に引っ張られる形で船は太平洋側へゆっくりと進んでいく。
目の前を通る時に船員たちがにこやかに手を振ってくるのが実に微笑ましい。
運河を抜けようとするところ
ここには運河の歴史などを紹介する小さな博物館みたいなのも併設
当時使われた汽車などの模型
そこそこ満足し、Alblookへと戻る。
今度は地下鉄を使って宿まで戻ってみることにする。
本数も多いし結構綺麗。路線も増やしているらしい
宿に戻り、近くの屋台風の飯屋で夕食を食べたらこの日は爆睡。
翌日、コスタリカ行きのバスチケットの買い方を聞いてみると、それもAlblookだとのこと。
昨日行ったばかりなのに午前中に再度Alblookへ。
2度手間とは正にこのこと。
そして教えてもらったバス会社でチケットを購入しようとしたら「今日の深夜の便なら空いてるよ」と言うではないか。
ホテルは引き続き予約しちゃっているが、無理に明日まで待つ必要もない。
よし、今夜だ!
さて、そうとなるとさっさと宿に戻って準備し、見るべきところは見ておかねば!
そして戻ってる時にまた急なスコールがありびしょ濡れに。そのうえ立ち往生
シャワーを浴び、サクッと準備をしてまずは腹ごしらえである。
もう腹に溜まればなんでもいいです
向かうはカスコ・ビエホという歴史地区。
宿の主人の話だと徒歩20分ほどらしい。
ちょいちょい人に聞きながら向かっていたのだが、なんか良くわからない大きな敷地に入り込んだうえになぜか行き止まりに。
??
困惑していると、ちょうど近くの車から降りてきた人が親切にも道を案内してくれる。
そして一緒に歩きながら「歩いたらここからでも30分かかるぞ。タクシーにしたらどうだ?」とか「カスコ・ビエホに行くなら携帯と財布に気をつけなさい」とかいろいろ親身になってアドバイスしてくれる。
良い車に乗っているし、身なりも綺麗。
この親切な紳士、実は若いお医者さんでした。
そしてこの迷い込んだところはパナマで一番大きな病院の敷地だったのである。
なんとか病院を抜けて海岸線へ
日本の援助で作られた市場
そしてお医者さんに指摘された通り30分ほどでカスコ・ビエホ地区へ。
宿からは40分以上かかりました。
宿のオヤジ! 全然20分じゃないじゃねーか!
まずは公園へ
椰子の木と雪だるま
古い街並みが残っていて趣があるエリア
しっかりと保存され(世界遺産です)素敵な街並み。そして雲行きが怪しい
この後、本日2回目のスコールに直撃されてまたビチョビチョに。
一日に何回もあるのね…
戻る際には道を間違えてしまい、スラムっぽいエリアに入り込んでしまった。
あの医者が言っていた「気をつけろ」というのは、きっとこのエリアのことだろう。
非常に雰囲気が悪く早々に脱出。
そしてのんびり宿に戻ります。
街中にちょいちょいある小さな市場
連日晩飯を食べたお店。
なぜか(中年仲間だからか?)二日連続で地元のオヤジに声をかけられていろいろと会話する
隣のお店も連日繁盛
夕食後はホテルに戻りシャワーを浴びて荷造りである。
バスの出発は23:55。
バス停には23時に来いと言われているが、バスに乗ってしまえばホテルからは15分で到着する。
よって22:30にチャックアウトしてローカルバスに乗り込む。
この時間のローカルバスの雰囲気というのはなかなか不思議な感じであった。
ターミナル。意外と人がいますよー
そしてバス会社の窓口で買ったチケットを見せたところ、「コスタリカから出るチケットは?」との指摘。
…そんなの必要なの?
売る時に言っとけや!
とりあえずワタワタとその場でニカラグア行きのバスチケットを購入。
そしてこの際、黄熱病の予防接種国際証明書(「イエローカード」という)の提示が始めて求められた。
打った甲斐があるというものです。
直前にかなりバタついてしまったが、なんとかバスに乗り込みコスタリカに向けて出発である。